新潟県阿賀町から、地域に眠る資産を次の価値へ

課題解決型商店街とは?暮らしの困りごとを、地域の仕事と循環に変える

課題解決型商店街とは?暮らしの困りごとを、地域の仕事と循環に変える

暮らしの困りごとに応える機能を、商店街の中に育てる。※構想のイメージ

使われていない空き店舗がある。一人でごはんを食べている人がいる。まだ使えるモノが眠っている。地域で何かを始めたい人がいる。

こうした状況をつなぐことで、商店街に新しい役割をつくれないか。

私が阿賀町で目指している「課題解決型商店街」は、そんな考え方から始まっています。地域の暮らしを支える機能を商店街に育て、人が訪れる理由と、担い手の仕事をつくっていく構想です。

暮らしの中に、商店街へ行く理由をつくる

商店街のにぎわいを考えるとき、私は、普段の暮らしの中で必要とされる場所を増やしたいと思っています。

必要な生活用品を探しに行く。
誰かとごはんを食べに行く。
家のことを相談しに行く。
自分にできる仕事を探しに行く。

こうした用事が商店街にあれば、訪れるきっかけになります。

暮らしの困りごとに応えることで、人が通い続ける商店街をつくる。

この考え方の背景には、三条ベースを主宰する高橋憲示さんとのご縁と、「互助育」の学びがあります。その実践を参考に、阿賀町の暮らしや地域資産に合う形を考えています。

地域の「余っているもの」と「必要なもの」をつなぐ

地域には、使われていない資源と、満たされていない必要が同時にあります。

たとえば、次のような組み合わせです。

地域にあるもの暮らしの困りごと・必要つなぐことで目指すこと
まだ使える衣類や生活用品日用品の購入負担モノの循環と家計負担の軽減
食材や料理の得意な人一人で食べる機会の多さ一緒に食卓を囲む場
空き家・空き店舗活動場所や住まいの不足交流拠点や住まいとしての活用
地域の経験や技術若い人の実践機会の不足学びや仕事に関われる機会

誰が受け取り、整理し、必要な人につなぐのかまで考える。その間をつなぐ役割を、商店街の中につくっていきたいのです。

阿賀町では、ぶつぶつ交換所とごはん会から実践している

その入り口として動かしているのが、「あがまちベース」と「とんぼのはじまり」です。

あがまちベースでは、ぶつぶつ交換所を通じて、使われなくなったモノを必要な人へつないでいます。

2026年7・8月には、17営業日で延べ312人が来場しました。8月は、確認できた範囲だけでも町外から79人が訪れています。

とんぼのはじまりでは、ごはん会や学び、交流の場づくりに取り組んでいます。8月22日の第2回ごはん会には、10代から80代まで27人が参加しました。

こうした接点が生まれてきたことが、今の実績です。これを継続的な来訪や商店街での買い物、地域の仕事につなげることが、次の課題だと考えています。

小さな拠点をつなぎ、商店街に人の流れをつくる

今後目指したいのは、商店街にある複数の小さな拠点が、それぞれの役割を持ちながらつながる形です。

モノが循環する場所。ごはんを食べ、人と会える場所。住まいや空き家を相談できる場所。若い人が活動や仕事を試せる場所。

すでにあるお店とも協力し、拠点に来た人が商店街を歩き、買い物や食事を楽しめる関係を育てたいと思っています。

大切なのは、必要とされている機能から、小さく始めることです。利用する人、運営を担う人、費用の見通しを確かめながら、空き家や空き店舗の活用を広げていきます。

モノ・食・学び・住まいの拠点をつなぎ、人が行き交う商店街へ。※構想のイメージ

続けるために、お金の流れも設計する

地域に必要な場所であっても、店番、整理、清掃、建物の維持には費用がかかります。

関わる人に仕事として担ってもらうには、報酬を払える仕組みが必要です。

私が考えているのは、気軽に利用できる交流の場と、対価をいただく事業をつなぎ、地域全体で活動を支える形です。

たとえば、空き家の管理・活用支援、住まいや宿泊の提供、地域での視察・研修の受け入れなどです。必要なサービスを提供し、その収入から担い手への報酬や運営費を確保する。こうした組み合わせを検討していきたいと考えています。

暮らしを支える活動が続き、担う人にも収入が生まれる。その両方が成り立つ形をつくりたいと思っています。

次の世代が、地域で挑戦できる商店街へ

商店街には、地域の仕事を身近に見られる良さがあります。

モノを整理する。人を迎える。場を運営する。空き家の使い方を考える。小さな商品やサービスを試してみる。

こうした経験ができれば、子どもや若い人にとって、地域で働くことや事業を始めることが、少し身近になるのではないでしょうか。

高齢の方の経験や技術も、そこで生きてきます。世代ごとにできることを持ち寄り、新しい担い手が育つ。その機会を商店街の中に増やしたいと思っています。

High Bridgeが大切にしているのは、「地域に眠る資産を、次の価値へ」という考え方です。

空き家、モノ、食、人の知恵。それらをつなぎ、暮らしに役立つサービスと仕事に変えていく。

課題解決型商店街は、その考え方を、阿賀町の現場で少しずつ形にしていく取り組みです。

ご相談・お問い合わせ

空き家・古民家・相続した実家・不動産活用・地域事業づくりについて、お気軽にご相談ください。

合同会社High Bridgeは、新潟県新潟市に所在地を置き、阿賀町を主な活動拠点として、地域に眠る資産を次の価値へつなぐお手伝いをしています。

空き家・古民家のご相談は新潟県内を中心に、内容に応じて全国の専門家・事業者とも連携します。不動産・資産活用の課題整理は、地域を問わずオンラインでもご相談いただけます。

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高橋眞也/合同会社High Bridge・阿賀まちづくり株式会社 代表